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アメリカ留学ではなぜホームステイでの滞在が人気なのか?

10代の頃のアメリカ短期留学や、語学学校から始める語学留学で多くの方が体験するのがホームステイですよね。個人的には、ホームステイ体験はおすすめの滞在方法です。その主な理由は3つあります。今回は、その理由を具体的に説明していきます。

1. 滞在コストが安い

到着前からアパートの契約をしていく人はまれだと思います。国によっては語学学校によってその手配をしてくれるところもありますが、家賃、敷金、光熱設備の費用など、手続きも面倒で費用がかかるばかり。また留学生はアメリカにクレジットヒストリーと呼ばれる今までの支払いの履歴がないので、保証人を立てたり多額の保証金を払うケースもあり、コストはかかるばかりです。その点、ホームステイなら多くの学校が平日2食・週末3食付きなどのセット料金。もちろん光熱費も込みで、ついてすぐにWifiが使えたり、家具付ですぐすむことのできる状態になっています。

ホームステイ外観(例)

2. 現地情報をホストから入手できる

ホストによってもさまざまですが、私が勤めていたオレンジカウンティ―の語学学校では、多くのファミリーが本当の家族のように接してくれ、買い物、遊びなどに連れて行ってくれるところがほとんどでした。来たばかりの頃はどこが危ない地域なのか、何時以降から一人歩きが危険なのか、ランチがおいしいお店、人気のお店が集まるショッピングモールなど、あらゆる現地情報をファミリーから得ることができます。留学を始めたばかりの時に効率よく生活情報を得ることで、勉強にも集中できます。

ホームステイ先のプール(すべてのおうちについているわけではありません。)

3. 良くも悪くも英語力がアップする

気の合うホストファミリーに当たると、単語力がどんどん増えていきます。学校で勉強する英語を家で試したりすることで、会話量に比例して英語力もアップすることでしょう。

問題はあまり気の合わない、もしくはどうしてもホストを替えたい理由のある場合です。しかし、こんな場合でも英語力はすごくアップするのです。

もしホストを変えてほしい場合には、まずは学校のホームスティ・コーディネーターに相談したり、現地サポートスタッフに相談することになるでしょう。その場合、単に「変えてください。」という一言だけでは、学校は絶対にホストの変更はしません。ホストのどういう点が自分とは合わなくて、どういう風にしてほしいのか、それをコーディネーターに分かりやすく簡潔に伝える必要があります。

アメリカでは「平等」の精神が日本よりも高いので、生徒を「お客様」とは見ていません。生活費をもらい、その生活に必要な食と住居を提供しているのですから、ほぼ「イコール」の感覚です。

例えば生徒が「ホストファミリーがあまり食事の時に話をしなくて居心地が悪い。」とコーディネーターに相談したとします。コーディネーターは生徒の抱える問題点を拾って、その点が改善可能かどうかホストと話をします。日本人の生徒は「文句を言った」とホストに受け取られるのが嫌で、コーディネーターがホストと話をするのを嫌がる方もいますが、きちんとした学校のコーディネーターは「生徒が文句を言っている。」などとは伝えないので、その点は安心しても良いでしょう。「生徒の英語力の上達のために、忙しい場合は食後に10分でもいいから今日の出来事などを一緒に話してもらえないかしら。」という風に伝えます。また、お互いの気持ちを言い合って話し合っていくという文化があるため、日本人ならではの、遠慮して我慢していて後で「実はこの食べ物は嫌いだった。」などといわれると、「どうしてはじめにそれをいってくれなかったの?」とホストファミリーに逆に不信感をもたれる場合があります。

留学初期の生徒としては、コーディネーターに相談するのも最初は一苦労でしょうから、前もって文章を作ったりする学生も多くいました。何せホストをすぐにでも替えてほしいので、ありとあらゆる単語を調べて、いかに自分のホストを替える必要があるのか、必死で訴えるのです。これは英語力をグンと押し上げ、「使える英語」が身につきます。

コーディネーターに相談すると、ホストを変更するにしろしないにしろ問題は大体片付くので、結果ホームステイの経験はいい思い出になることでしょう。

以前のコラムでも書きましたが、カリフォルニア州オレンジカウンティ―のホストファミリーは都会とは違って温かい人たちも多く、私が勤めていた学校ではホームステイを「商売」として行っている人は皆無でした。もし最初の留学先をオレンジカウンティ―にするなら、少なくとも最初の3カ月はホームステイをされることをおすすめします。

その後の人生でも長く付き合いの続く、そんなホストファミリーとの出会いがあるかもしれませんね。

ホームステイ周辺の閑静な住宅街

ホストと一緒に出かけた地元のお祭り オレンジカウンティーフェアー

記事:藤谷愛

パート1 「カルチャーショック」はこちらからご覧いただけます。

パート2 「留学先の選び方」はこちらからご覧いただけます。

プロフィール

欧米数か国において、英語学校や留学業務で勤務の後、現在は海外のビンテージ雑貨を扱うネットショップの運営や、トラベルライターとして活動。国内最大の旅行検索サイト「トラベル.jp・たびねす」でナビゲーターとして旅行記事を寄稿中。

海外のビンテージ雑貨サイト:「ケレシュ雑貨部」

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